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蟹江町・蟹江山常楽寺龍照院 大日如来坐像

日本語
指定 蟹江町指定文化財
種別 彫刻
員数 1軀
大きさ 105㎝
素材 木造、寄木造
時代 平安時代後期
所在場所 蟹江町・龍照院 大日堂
english
種別 Sculptures

詳細

蟹江山常楽寺龍照院は、愛知県蟹江町にある真言宗智山派の寺院で、行基菩薩を開基とし、木曽義仲によって建立されたと伝えられています。当初は十八坊を擁する大寺でしたが、天正十二年(1548)に蟹江合戦の兵火で焼亡し、唯一残ったのが龍照院と伝えられています。本堂は、明治24年の濃尾地震で倒壊し、現在の本堂はその後に再建されたものです。 龍照院の境内の一角に大日堂があり、堂内には西国三十三観音とともに、大日如来坐像が安置されています。この像は蟹江町指定文化財です。その姿、宝冠を被り、上半身に条帛、下半身に裙と腰布を着け結跏趺坐しています。腕には臂釧(ひせん)と呼ばれる装身具を着けています。両手は智拳印を結んでいますが、人差し指を立て、通常の形とは異なっています。現状の姿は修理が施されていますが、平安時代の終わり頃に制作された尊像と考えられています。この大日如来坐像は、木曽義仲の菩提を弔うために巴御前が安置したものと伝えられています。巴御前は、信濃へ逃げ落ちる際、常楽寺が義仲によって建てられた寺であることを知り、ここに大日如来坐像を安置し、髪を下ろして尼となり、義仲の菩提を弔ったと伝えられています。この大日如来像は、地域に伝わる歴史の物語とともに、今も大切に守り伝えられています。

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