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名古屋市・興正寺 銅造大日如来坐像 

日本語
指定 名古屋市指定文化財
種別 彫刻
員数 1軀
大きさ 364㎝(総本尊)32.5㎝(試大日如来像)
素材 銅造
時代 江戸時代(元禄十年)*総本尊
所在場所 名古屋市昭和区・興正寺
english
種別 Sculptures

詳細

八事山興正寺は、名古屋市昭和区にある高野山真言宗の別格本山です。貞享3年(1686)に天瑞圓照が八事の地に草庵を結んだことに始まり、尾張徳川家二代藩主 光友公の帰依を受け、元禄元年(1688)に「八事山遍照院興正律寺」の寺号を賜り、尾張徳川家の祈願所として信仰を集め、大きく発展しました。興正寺は、「尾張高野」とも呼ばれています。境内の五重塔は、文化5年(1808)に建てられたもので、国の重要文化財です。初層の扉に徳川家の葵紋を見ることができます。広大な境内は西山・普門院と東山・遍照院に分かれ、東山の高台に大日堂が建てられています。大日堂には、総本尊・大日如来坐像が祀られています。この大日如来坐像は銅造で、高さは364㎝です。栄国寺(中区)の阿弥陀如来坐像、雲心寺(熱田区)の阿弥陀如来坐像とともに名古屋三大仏の一体に数えられており、名古屋市指定文化財です。像の背面には銘文が刻まれており、徳川光友公が願主となり、元禄十年(1697)に造られたことが分かります。像は、尾張鋳物師の手によって制作されました。像内からは経典や曼荼羅図、仏舎利など様々な納入品も発見されています。興正寺には、大日如来像を制作する際のひな形と言える小型の大日如来坐像が残されています。この像は、試大日如来像とも呼ばれており、銅造で、高さは32.5㎝です。同じ胎蔵大日如来ですが、宝冠の意匠や化仏の表現、顔立ちなどに違いが見られます。完成した大日如来像の方が全体に丸みを帯びた温和な雰囲気になっています。

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