稲沢市奥田町 安楽寺の木造阿弥陀如来坐像


種別 | Sculptures |
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詳細
稲沢市奥田町にある真言宗豊山派の寺院、安楽寺に安置される木造阿弥陀如来坐像。安楽寺の文化財収蔵庫には平安時代後期の阿弥陀三尊像(稲沢市仏像シリーズ8)が安置されていますが、この阿弥陀如来坐像は客殿に安置されています。鎌倉時代前半頃に制作されたと考えられる寄木造の仏像で愛知県指定文化財です。バランスの取れた顔立ちと、はっきりとわかりやすい衣文表現が印象的で、眼には玉眼が用いられています。像内は丁寧に刳り抜かれて空洞になっており、その表面には黒漆が塗られています。収蔵庫の阿弥陀如来と同じ、弥陀定印を結び結跏趺坐する姿ですが、造像規模の違いの他にも衣の身につけ方の違いや衣文表現の違いなどが見られます。客殿に安置されるこの像は単独の阿弥陀如来坐像として祀られており、観音・勢至の両脇侍菩薩はありません。

